高齢者の交通事故
福岡・久留米のファイナンシャルプランナー
池田幸代です。
日本の人口の4分の1以上が高齢者です。
最近では、初心者マークより
高齢運転者標識(四つ葉マーク)を
目にすることが増えました。
高齢運転者標識
高齢運転者標識は、
「四つ葉のクロバー」をモチーフとして
4色に塗り分けられた標識です。
以前の標識が
落ち葉や枯れ葉にみえることから批判が強く、
2011年に現在のデザインに変更されました。
高齢運転者標識は1997年に
75歳以上を対象に導入されました。
2002年6月1日には、70歳以上に
対象年齢を引き下げられています。
しかし、この標識の表示は
努力義務規定です。
表示していない場合でも、
違反者に対する罰則はありません。
高齢者の運転事故
高速バスに乗ったある日、
バス会社の方同士で
「熊本の○○付近で逆走車がある」
と話していらっしゃいました。
ニュースの世界にとどまらず、
身近なところで起きることに
不安を感じたものです。
2017年3月に施行された改正道路交通法では、
75歳以上は免許更新時などに
認知機能検査を受けることが
義務付けられました。
警視庁の調べによると
全国で2016年までの10年間に起きた
ブレーキとアクセルの踏み間違いによる
死亡事故のうち、
65歳以上の高齢者の割合は
74.7%を占めているとの発表がありました。
踏み間違いの死亡事故は
10年間で416件も起きています。
ある一定の年齢で
運転免許証を返納する決断も必要です。
運転中より歩行中が危ない
実は交通事故は「運転中」に限ったことでは
ありません。
人口10万人当たりの交通事故の比率でみると
「運転中」よりも「歩行中」の
交通事故の方が多いのです。
高齢になると身体機能が
落ちてくるので、
反射的に行動することが難しくなります。
しかし、そればかりが要因ではありません。
高齢になるほど、
自分が交通違反をしたことで
事故に遭うことが多くなっています。
交通事故の人口10万人当たりの死亡率は、
60~64歳で3.3人です。
80~84歳では22.45人、
85歳以上では20.99人と増えてきます。
さらに、事故にあった高齢者の半分以上が
自ら交通ルールを守らなかったことにより、
事故につながっています。
先日も、朝の通勤中に
車と車の間から急に飛び出した
高齢者との対応で出社が遅くなった話を
耳にしたばかりです。
高齢者の自覚が必要
高齢になると
「色の見えづらさ」や「文字が見えづらい」、
「視力・目のかすみ」などが多くなります。
これは、「信号の赤か青が分かりづらい」や
「信号機の青印 → が見えない」などの
事故に結びつきやすくなります。
そして、悪いことに年齢が上がるほど
「色の見えづらさなどを感じない」という
回答がふえていきます。
※色彩検定協会
「色と高齢者に関する実態調査」より
自分では認めたくはないと思いますが、
視力や運動機能の低下を
自覚することが事故の防止につながります。